年賀状が1枚85円になり、以前よりも出しにくくなったと感じる人は多いのではないでしょうか。かつて63円だった年賀はがきが85円になり、50枚送るだけでも4,250円かかります。印刷代まで含めれば、年賀状の準備にかなりの費用が必要です。
年に一度のあいさつだから続けたいという気持ちはあっても、毎年何十枚も送るとなると、家計への負担は無視できません。メールやLINEで簡単に連絡できる時代に、そこまでお金をかける必要があるのかと考えてしまうこともあるでしょう。
年賀状の値上げによる負担や実際の発行枚数の変化を確認しながら、これからも年賀状を出し続けるべきなのか、年賀状という習慣が今後どう変わっていくのかを考えてみます。
年賀状は高くなりすぎて出しにくいと感じるのも無理はない
年賀状は昔から続く日本の習慣ですが、現在の料金を考えると、以前と同じように何十枚も出すことが負担になっているのは確かです。
特に、年賀状を送る相手が多い人ほど、料金の上昇を実感しやすくなっています。
63円から85円への値上げは決して小さくない
2024年10月1日の郵便料金改定によって、通常はがきの料金は63円から85円になりました。年賀はがきも同様に85円となり、2027年用の年賀はがきも基本料金は85円です。
値上げ額は1枚22円です。これだけを見ると、それほど大きな金額ではないようにも感じます。しかし、値上げ率で考えると約34.9%になります。
普段購入している商品が約35%値上がりしたと考えれば、かなり大きな変化です。
しかも、年賀状は1枚だけ送るとは限りません。親戚や友人、仕事関係の人などに送る場合、枚数が増えるほど負担も大きくなります。
長年続けてきた習慣であっても、これだけ料金が変われば、以前と同じ枚数を出し続けるべきか迷うのは自然なことでしょう。
50枚なら4,250円、100枚なら8,500円になる
年賀状の負担がどれほど増えたのか、実際の金額で比較してみます。
| 年賀状の枚数 | 63円の場合 | 85円の場合 | 増加額 |
|---|---|---|---|
| 10枚 | 630円 | 850円 | 220円 |
| 30枚 | 1,890円 | 2,550円 | 660円 |
| 50枚 | 3,150円 | 4,250円 | 1,100円 |
| 100枚 | 6,300円 | 8,500円 | 2,200円 |
100枚の年賀状を送る場合、はがき代だけで8,500円になります。以前より2,200円多く支払うことになります。
年賀状に8,500円を使うのであれば、ほかのことにお金を使いたいと考える人がいても不思議ではありません。
年末年始は何かと出費が増える時期です。帰省費用やお年玉、お正月の食事など、さまざまな支出が重なります。
そうした中で、年賀状のために数千円から1万円近い費用をかけることが、以前より難しくなっている家庭もあるでしょう。
印刷代まで含めると負担はさらに大きくなる
年賀状にかかる費用は、はがき代だけではありません。
自宅のプリンターで印刷する場合にはインク代がかかります。写真を大きく使用するデザインであれば、インクの消費量も増えやすくなります。
印刷会社に注文する場合には、基本料金や印刷料金などが加わります。
例えば、50枚の年賀状を作成するとして、印刷代が合計2,000円かかった場合を考えてみます。
はがき代4,250円と合わせると6,250円です。宛名印刷などの追加サービスを利用すれば、さらに費用が増えることもあります。
もちろん、手書きで作成すれば印刷代を抑えることはできます。しかし、何十枚も手書きするとなれば、今度は時間や手間が問題になります。
2027年用の年賀はがきも85円!料金と発行枚数の現状
年賀状の値上げが気になるところですが、2027年用の年賀はがきについても日本郵便から正式な発表が行われています。
料金だけでなく、発行枚数の減少にも注目したいところです。
2027年用年賀はがきの基本料金は85円
日本郵便が2026年8月31日に発表した内容によると、2027年用の年賀はがきは2026年11月2日から販売されます。
一般的な無地の年賀はがきは85円で、インクジェット紙の年賀はがきも同じ価格です。
主な種類と販売価格は次のとおりです。
| 年賀はがきの種類 | 1枚の価格 |
|---|---|
| 無地 | 85円 |
| インクジェット紙 | 85円 |
| 寄付金付絵入り | 90円 |
| 広告付 | 80円 |
寄付金付絵入り年賀はがきには、1枚につき5円の寄付金が含まれています。広告付年賀はがきは広告が印刷されているため5円安くなりますが、一部地域での限定販売です。
2024年の料金改定以降、基本料金の85円が維持されているものの、63円だった頃と比較すれば負担は増えたままです。
出典:日本郵便「2027(令和9)年用年賀はがき等の発行概要」
2027年用の年賀はがきは当初発行枚数が約5.6億枚まで減少
料金以上に大きな変化が見られるのが、年賀はがきの発行枚数です。
日本郵便によると、2027年用年賀はがきの当初発行枚数は約5.6億枚です。2026年用の約7.5億枚から、約1.9億枚少なくなっています。
2025年用の当初発行枚数は約10.7億枚でした。つまり、わずか2年の間に当初発行枚数がほぼ半分になったことになります。
これは、年賀状の需要が急速に縮小していることを示す数字といえるでしょう。
ただし、当初発行枚数は日本郵便が販売に向けて用意する枚数であり、実際に利用者が購入して投函した枚数とは異なります。
需要の減少を見込んで発行枚数を減らしている面もあるため、発行枚数の減少率がそのまま利用者の減少率になるわけではありません。
それでも、年賀状が以前ほど利用されなくなっていることは間違いなさそうです。
2026年の元日に配達された年賀状も大幅に減った
年賀状の減少は、実際の配達枚数にも表れています。
日本郵便が発表した2026年元日の年賀郵便物の配達数は、速報値で約3億6,300万通でした。
前年の2025年元日は約4億9,100万通だったため、前年比で約26%の減少です。
2026年の元日配達数は、国民1人あたり約3通という計算になっています。
もちろん、元日以外に配達される年賀状もあるため、この数字が年間の年賀状の総数ではありません。
それでも、元日に多くの年賀状が届くという、かつてのお正月の風景が少しずつ変わっていることがうかがえます。
年賀状の発行枚数だけでなく、元日の配達枚数も大幅に減少しているという点は、年賀状離れを考えるうえで重要です。
年賀状が減る理由は値上げだけではない
年賀はがきが高くなったことは、年賀状を出しにくくする要因の一つです。しかし、年賀状の減少は値上げよりも前から続いています。
現在の年賀状離れには、料金だけでは説明できない生活習慣の変化があります。
LINEやSNSで簡単に新年のあいさつができる
年賀状が減る理由として大きいのは、LINEやSNSなどの普及でしょう。
以前は、遠方に住む友人や知人へ新年のあいさつを伝えるために、年賀状を送ることが一般的でした。
しかし、現在はスマートフォンから簡単にメッセージを送れます。写真や動画を添えることもでき、相手から返信があれば、そのまま会話を続けることもできます。
費用は基本的に通信環境の範囲内で済むため、年賀状のように1人ずつ郵便料金を支払う必要はありません。
例えば、50人に新年のあいさつを送る場合、年賀状ならはがき代だけで4,250円かかります。LINEなら、追加の郵便料金を支払わずにあいさつできます。
これだけの違いがあれば、デジタルで十分だと考える人が増えるのも自然です。
特に、普段からLINEで連絡を取り合っている相手に、あらためて年賀状を送る必要があるのかと考える人もいるでしょう。
年賀状を準備する時間や手間も負担になっている
年賀状が出しにくくなった理由は、費用だけではありません。
年賀状を送るには、送付先の住所を確認し、デザインを決め、印刷や記入を行い、投函する必要があります。
何十枚も用意する場合、決して短時間で終わる作業ではありません。
年末は仕事が忙しくなる時期でもあり、大掃除や帰省の準備など、ほかにもやることがたくさんあります。
そんな中で、毎年のように年賀状の準備に追われることを負担に感じる人もいるはずです。
株式会社パイロットコーポレーションが2024年11月に実施した、2025年の年賀状に関するアンケートでは、年賀状を出さない理由として「LINE等メッセージアプリで代用」が65.6%、「準備が面倒」が50.6%となっていました。
一方、「郵便代の値上げなどコストがかかるため」は13.8%でした。この結果からも、料金だけが年賀状離れの原因ではないことがわかります。
出典:パイロットコーポレーション「2025年ビジネスパーソンの年賀状に関するアンケート調査」
企業でも年賀状じまいが進んでいる
個人だけでなく、企業でも年賀状を取りやめる動きが広がっています。
東京商工リサーチが2025年12月に実施した調査では、2026年の年賀状を出さないと回答した企業は64.0%でした。
反対に、年賀状を出す企業は36.0%にとどまっています。
年賀状を出さない理由としては、必要性を感じないことや、業務量の増加、ペーパーレス化などが挙げられています。
企業の場合は、年賀はがきの購入費用だけでなく、印刷費用や担当者の人件費なども考えなければなりません。
大量の年賀状を毎年送っていた企業にとって、郵便料金の値上げは支出を見直すきっかけになるでしょう。
さらに、企業が年賀状を送らなくなれば、取引先の企業も年賀状を送る必要性を感じにくくなる可能性があります。
こうした変化によって、年賀状を送ることが当たり前だったビジネス上の習慣も少しずつ変わっていくと考えられます。
出典:東京商工リサーチ「企業における2026年の年賀状調査」
年賀状を出すことが義務のようになると負担が大きくなる
年賀状を続けるか迷う理由には、お金や手間だけでなく、人間関係の問題もあります。
本来は新年のあいさつを伝えるためのものですが、長く続けているうちに、やめにくい習慣になってしまうこともあるでしょう。
毎年送っている相手には急にやめにくい
年賀状を出す相手の中には、何年も会っていない人がいるかもしれません。
普段は連絡を取っていなくても、毎年のように年賀状を交換している関係です。
こうした相手に対して、今年から突然年賀状を送らなくなることに抵抗を感じる人もいるでしょう。
相手から年賀状が届いたら申し訳ない、こちらから送らないことで関係が悪くなるのではないか、という気持ちが生まれるからです。
しかし、年賀状を交換しているからといって、その関係が年賀状だけで成り立っているとは限りません。
長い付き合いがある相手なら、年賀状をやめても関係が続く場合は十分あります。
反対に、年賀状だけが唯一の連絡手段になっている相手もいるため、すべて同じように判断する必要はないでしょう。
もらったら返さなければならないという心理
年賀状には、受け取ったら返さなければならないという気持ちも生まれやすいものです。
自分から積極的に送るつもりはなくても、相手から届けば返事を出そうと考える人は少なくないでしょう。
そのため、年賀状のやり取りが何年も続いていくことがあります。
もちろん、お互いに楽しんでいるのであれば、それは良い習慣です。
しかし、双方が義務感だけで送り合っているとしたら、少しもったいないようにも感じられます。
どちらかがやめたいと思っていても、相手に悪いと考えて続けている可能性があるからです。
年賀はがきが値上がりしたことで、こうした義務的なやり取りを見直す人も増えるかもしれません。
年賀状の値上げは負担ではありますが、必要な相手にだけ送るという考え方へ変えるきっかけにもなりそうです。
年賀状をやめることと人間関係をやめることは違う
年賀状じまいという言葉が広まっていますが、年賀状を送るのをやめることと、人付き合いをやめることは別です。
年賀状をやめても、電話やメール、LINEなどで新年のあいさつをすることはできます。
むしろ、年賀状だけで連絡していた相手と、別の手段で会話をするようになる可能性もあります。
ただし、すべての人がデジタルで連絡できるわけではありません。スマートフォンを使っていない相手や、住所しか知らない相手もいるでしょう。
そうした相手との関係を続けたいのであれば、年賀状を残しておくことにも意味があります。
大切なのは、年賀状を出すかどうかだけで人間関係の価値を判断しないことです。
年賀状をやめても関係を続ける方法はありますし、年賀状を続けた方がよい相手もいます。
相手との関係や連絡方法を考えながら、無理のない形を選ぶのがよいでしょう。
年賀状をやめる?枚数を減らす?無理なく続ける方法
年賀状が高くなったからといって、すべてやめる必要はありません。
年賀状を出す相手を見直したり、作成方法を工夫したりすることで、負担を減らしながら続けることもできます。
本当に年賀状を送りたい相手を選ぶ
最も簡単なのは、年賀状を送る枚数を減らすことです。
例えば、毎年50枚送っていた年賀状を20枚に減らした場合、はがき代は4,250円から1,700円になります。
差額は2,550円です。印刷費用も枚数に応じて減る場合があるため、実際の節約額はさらに大きくなる可能性があります。
ただし、枚数が減っても印刷の基本料金が変わらないサービスもあるため、注文前に確認するとよいでしょう。
送る相手を選ぶ際には、遠方に住んでいて普段会えない人や、特にお世話になった人、年賀状のやり取りを大切にしている人などを優先する方法があります。
反対に、普段から頻繁に連絡している友人とは、LINEで新年のあいさつをするという選択もできるでしょう。
すべての相手に同じ方法であいさつする必要はありません。
印刷方法を見直して余計な費用を減らす
年賀状を続けたいものの費用が気になる場合には、印刷方法を見直すのも一つの方法です。
写真入りの年賀状はきれいに仕上がりますが、印刷方法によっては料金が高くなりやすい傾向があります。
シンプルなイラストや文字中心の年賀状にすれば、自宅のプリンターでも比較的作成しやすくなるでしょう。
日本郵便では、年賀状のデザインを作成できる「はがきデザインキット」などのサービスも案内しています。
2027年用では、スマートフォンで作成したデザインを自宅のプリンターなどで印刷する方法も用意されています。
ただし、自宅にプリンターがない場合、年賀状のためだけに新しく購入するのは割高になるかもしれません。
数枚程度であれば手書きにする、少量印刷に対応したサービスを利用するなど、枚数に合わせて選ぶことが大切です。
広告付年賀はがきなどの選択肢もある
少しでも費用を抑えたい場合には、広告付年賀はがきを利用する方法もあります。
2027年用の広告付年賀はがきは1枚80円で、通常の85円より5円安くなっています。
ただし、販売地域が限定されているため、誰でも簡単に購入できるとは限りません。
また、100枚購入しても通常の年賀はがきとの差額は500円です。節約効果はありますが、それだけで大幅に負担が減るわけではありません。
むしろ、年賀状を送る枚数を見直す方が、費用を抑える効果は大きい場合があります。
なお、私製はがきを利用する場合には、はがき自体の購入費用とは別に郵便料金が必要です。85円切手を貼るなど、必要な料金を満たさなければなりません。
年賀状じまいをするなら相手への伝え方も考える
年賀状を完全にやめる場合には、最後の年賀状でそのことを伝える方法があります。
いわゆる年賀状じまいです。
ただし、「今年で年賀状をやめます」とだけ書くと、人によっては今後の付き合いまで終わるように受け取るかもしれません。
そのため、年賀状のやり取りは終了するものの、今後も変わらず付き合いたいという気持ちを添えると自然です。
例えば、「年始のごあいさつは本年をもちまして年賀状でのやり取りを控えさせていただくことにしました。今後とも変わらぬお付き合いをよろしくお願いいたします」といった文章が考えられます。
親しい友人であれば、もっと気軽な言葉でもよいでしょう。
年賀状をやめる理由として、必ずしも値上げを持ち出す必要はありません。生活スタイルの変化など、無理のない説明で十分です。
相手との関係を大切にしながら、年賀状という形式だけを終えるという考え方でよいのではないでしょうか。
それでも年賀状を続ける価値はあるのか
年賀状が高くなり、デジタルで簡単にあいさつできるようになった現在、年賀状を続ける意味は以前とは少し変わってきているように感じられます。
便利さや安さだけでは説明できない価値がある一方で、すべての人に必要な習慣とも言い切れません。
手書きの年賀状には特別な温かみがある
年賀状の魅力の一つは、紙として手元に届くことです。
LINEで送られてくる新年のあいさつも嬉しいものですが、手書きの文字が添えられた年賀状には、違った良さがあります。
相手が自分のために時間を使って書いてくれたことが伝わるからでしょう。
パイロットコーポレーションの2025年向け調査でも、年賀状をもらって嬉しいと答えた人は84.6%でした。
また、届いて嬉しい年賀状のタイプとして、手書きのコメント入りが78.7%と高い支持を集めています。
年賀状を送る人は減っていますが、受け取ることに喜びを感じる人までいなくなったわけではありません。
この違いは興味深いところです。自分で準備するのは負担でも、誰かから届くと嬉しいという気持ちは、多くの人に残っているのでしょう。
年賀状が珍しくなるほど一枚の価値は高まるかもしれない
かつては、お正月になると何十枚もの年賀状が届く家庭も珍しくありませんでした。
しかし、年賀状を送る人が少なくなれば、届く枚数も減っていきます。
その結果、年賀状を一枚もらうこと自体が、以前より特別に感じられる可能性があります。
誰からも同じような印刷済みの年賀状が大量に届く時代と、親しい人から数枚だけ届く時代では、受け取る印象も変わってくるでしょう。
例えば、遠方に住む昔の友人から近況を添えた年賀状が届けば、それをきっかけに久しぶりに連絡を取ろうと思うかもしれません。
年賀状が少なくなることは寂しい変化ですが、一枚ごとの存在感が大きくなるという見方もできます。
これからの年賀状は、大量に送るものから、本当に届けたい相手へ送るものに変わっていくのかもしれません。
年賀状を文化として残すには無理のない形が必要
年賀状は日本のお正月を象徴する習慣の一つです。
長く続いてきた文化だからこそ、なくなってしまうのは寂しいと感じる人もいるでしょう。
ただし、文化を残すために、誰もが毎年何十枚もの年賀状を送らなければならないという考え方では、かえって負担が大きくなってしまいます。
料金が高くなり、生活スタイルも変化している以上、昔と同じやり方を維持することには無理があるのかもしれません。
例えば、家族や親しい友人だけに送る、数年に一度だけ近況を伝える、特別にお世話になった人へ送るなど、使い方を変えていく方法があります。
年賀状を出す人と出さない人がいてもよいですし、同じ人が年によって出したり出さなかったりしてもよいでしょう。
郵便料金が85円になったことを単なる負担増と考えるだけでなく、年賀状との付き合い方を見直す機会にすることもできます。
今後さらに値上げされたら年賀状離れは進むのか
気になるのは、今後の郵便料金です。
2027年用の年賀はがきは基本料金85円ですが、郵便事業全体では郵便物数の減少や配達費用の上昇が問題になっています。
そのため、将来的に郵便料金が再び引き上げられる可能性も考えられます。
仮に年賀はがきが100円になった場合、50枚で5,000円、100枚で10,000円です。
これはあくまで仮定の計算であり、年賀はがきが100円になることが決まっているわけではありません。
しかし、1枚100円という金額になれば、年賀状を送る相手をさらに絞り込む人が増えても不思議ではないでしょう。
年賀状は、出さなければ生活に大きな支障が出るというものではありません。そのため、料金が上がるほど、利用をやめる判断をしやすいサービスでもあります。
一方、全国へ紙の年賀状を届けるには、一定の配達費用が必要です。利用が減ったからといって、その費用をすべて減らせるわけではありません。
値上げによって利用者が減り、その結果として収入が減れば、郵便事業の維持はさらに難しくなる可能性があります。
こうした問題を考えると、年賀状の将来は単に利用者の気持ちだけでなく、郵便サービスをどのように維持するかという問題とも関係しています。
まとめ|年賀状は高くなりすぎたからこそ、無理に出し続けなくてもよい
年賀はがきは2024年の料金改定で63円から85円になり、以前よりも負担が大きくなりました。
50枚で4,250円、100枚で8,500円という金額を考えると、年賀状を出しにくくなったと感じるのも自然なことです。
実際、年賀はがきの当初発行枚数は減少を続け、2027年用では約5.6億枚まで減る予定です。
ただし、年賀状離れの原因は値上げだけではありません。LINEやSNSの普及、年賀状を準備する手間、仕事関係の付き合い方の変化など、さまざまな理由が重なっています。
それでも、年賀状には紙で気持ちを伝えられるという魅力があります。手書きの一言が添えられた年賀状を受け取ると、嬉しいと感じる人も少なくありません。
大切なのは、年賀状を何枚出すかではなく、誰にどんな気持ちを届けたいかではないでしょうか。
毎年何十枚も送ることが負担であれば、枚数を減らしてもよいでしょう。LINEなどであいさつできる相手にはデジタルを利用し、特別な相手にだけ年賀状を送るという方法もあります。
そして、年賀状を完全にやめるという選択も、決しておかしなことではありません。
年賀状は、義務感で続けるよりも、送りたいと思う人が無理なく送れる習慣であってほしいものです。
年賀はがきが85円になった今、以前と同じように大量の年賀状を出す時代は、少しずつ終わりに近づいているのかもしれません。しかし、年賀状そのものの価値がなくなったわけではありません。
これからは枚数よりも、一枚一枚に込める気持ちを大切にする。そんな形で年賀状の文化が続いていくことも、一つの自然な変化なのではないでしょうか。
